学生受賞記念寄稿


「荻野博・和子奨学賞を受賞して」 草野 修平


「荻野博・和子奨学賞を受賞して」 水谷 達哉


「青葉理学振興会奨励賞を受賞して」 仁井 啓之


荻野博・和子奨学賞を受賞して


草野 修平


 この度、荻野博・和子賞を受賞させていただきました。このような賞を受章させていただき、大変嬉しく、とても光栄なことと思っています。

 受章の知らせを聞いたのは研究室に配属され数カ月経ち、ようやく研究室に慣れてきた頃だったと思います。いつものように実験をしている時に森田昇先生から受章についてお知らせいただいたことを今でも覚えています。受章に関しても全く思い当たる節がなかったので、「なぜ自分が!?」というのが受章の話をお聞ききしての最初の感想でした。また、今までの人生で賞というものをもらったことが一度もなかったので、授賞式で荻野先生にお会いするまでは何だか実感がわきませんでした。

 授賞式では荻野先生からマイクロスケールケミストリーについて貴重なお話をお聞かせいただきとても勉強になり、これからの研究生活の励みになりました。

 今後の抱負を少し書かせていいただきます。研究者としてはまだまだ未熟ではありますが、日々努力し、多くのことを学び、経験し、少しでも荻野先生のような素晴らしい研究者に近づいていきたいと思います。そして、いつになるか分かりませんが、東北大学理学部化学系の発展に貢献できたらと考えています。

 自分一人の力ではこのような素晴らしい賞をいただくことはできなかったと思います。両親、仲間、合成・構造有機化学研究室の諸先生方や先輩など多くの人たちの助けがあったから受章することができたと考えています。この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。

 最後になってしまいましたが、このような機会を与えていただいた東北化学同窓会の皆様には非常に感謝しています。また、東北化学同窓会のますますの発展をお祈りしています。


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荻野博・和子奨学賞を受賞して


水谷 達哉


 この度、荻野博・和子奨学賞を受賞することができ、大変光栄であり、嬉しく思っております。このような賞をいただけたのは自分自身の努力だけでなく、周りの方々の支えのおかげだと思います。慣れない一人暮らしを支えてくれた家族や互いに刺激し合える友人達、そして素晴らしい諸先生方にこの場をお借りして、お礼を申し上げます。誠にありがとうございました。

 化学科に入学して以来3年半という月日があっという間に流れてしまいましたが、中学生時代を思い起こすと、私が化学科に在籍していること自体、不思議なことであります。というのも、中学生のころは歴史が大好きで、将来は考古学者になって、沖縄の海底遺跡を発掘するのだと意気込んでいたからです。しかし、高校で出会った担任の先生から理学部出身の考古学者もいらっしゃるという話を聞いて、理系科目のほうが得意であったこともあり、理系の道に進むことに決めました。その後、生物の授業やテレビの影響で漠然とバイオテクノロジーに興味を持ち始め、センター試験直後までは生物科を第一志望にしておりました。しかし、東北大出願前に生物科を舞台にしたテレビドラマを見て、虫嫌いな私は生物科でやっていけないだろうと思い、出願直前に生化系の研究室があった化学科に志望を変えました。この経緯を考えると、少なくとも高校の担任の先生のアドバイスがなければ、現在、私はこの化学科に在籍していることはなかったと思います。それから、3年半の間、化学を専門に勉強してきましたが、現在ではそのときの選択は間違っていなかったと自信をもって言えるほど化学の魅力に取り付かれています。今後は、今回の受賞に決しておごることなく、初心を忘れず、素晴らしい結果を出せるように日々研究に邁進していきたいと考えております。

 最後に、あらためまして、このような機会を与えてくださった東北化学同窓会の皆様に心より御礼申し上げますとともに、皆様の益々のご発展を心からお祈りしております。


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青葉理学振興会奨励賞を受賞して


仁井 啓之


 この度、青葉理学振興会奨励賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。このような立派な賞を受賞することができたのは、自分自身の日々の積み重ねと友人、家族といった周囲の人々の支え、そして講義をしてくださった多くの教授方々のおかげだと強く感じています。

 私は現在、反応有機化学研究室において、反応開発研究を行っています。現代の有機合成化学では、自分の求める生成物をただ得るだけでなく、如何に効率的(収率よく)かつ選択的に得られるかが焦点となっています。このコンセプトは当然環境に配慮したものであり、これを達成することで有機合成化学も環境調和型社会の実現に寄与できると思います。

 私の所属する反応有機化学研究室では有機触媒や有機金属触媒を用いることで、先に示したコンセプトを達成しようと日々実験を行っています。実験は常に成功と失敗の繰り返しです。新反応の開発を目指しているわけですから、失敗の数の方が当然多いように感じます。ただ失敗した時にこそ学ぶことがあるはずであり、そこで立ち止まってじっくりと考察することで次の道が見えてくるのだと思います。これは研究者にとって基本的なことであり、このように試行錯誤して前へ前へと進んでいくのだと思います。このことは研究に限らないでしょう。人生においても同様だと私は考えます。

 人生において時に人は越えるのが困難な壁に直面するでしょう。しかし、それは決して越えられないことはなく必ず越えられるものです。そのためには周囲の人々の支えやアドバイス等といったことも必要になってくるでしょう。けれども最終的には自分自身の努力が必要だと思います。自分で乗り越えることで、さらに自分を成長させるとともに未来への一歩が踏み出せるのです。

 最後に、いつも私を支えてくれている家族、友人、そして私を選出してくださった教授方々、およびこのような機会を設けてくださった東北化学同窓会に深く感謝を申し上げるとともに、皆様の益々のご発展をお祈りいたします。


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