化学教室便り


化学教室この一年


西澤 精一


同窓会会員の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

平成27年度は、西澤が化学科長および化学専攻長を務め、学科委員の寺田眞浩教授とともに化学教室および化学専攻の運営に当たりました。

昨年度ご退職された小林長夫教授の後任として、東京大学大学院理学系研究科化学専攻より福村知昭先生を平成27年4月1日よりお迎え致しました。研究室名は、新たに「境界領域化学講座・無機固体物質化学研究室」とされ、化学教室の運営にご尽力いただいております。

一方、平成28年3月に、福村裕史教授、磯部寛之教授の2名の先生方が退職されました。これまでの化学教室、化学専攻へのご尽力に感謝の意を表したいと存じます。

福村裕史先生は、平成10年10月からの長きにわたり、物理化学講座・有機物理化学研究室を主催され、化学教室のためにご尽力いただきました。また、東日本大震災直後の平成23年4月より3年間、理学研究科長として、理学研究科および大学運営の重責を担われました。震災後の教育研究環境の復旧は、まさに福村先生が陣頭指揮をとられて進められてきたもので、復旧復興へご尽力されたことに、改めて感謝の意を表したいと思います。なお、平成28年4月よりは、仙台高等専門学校校長の要職につかれ、引き続き日本の高等教育の発展に尽力されています。

磯部寛之先生は、平成19年5月から境界領域化学講座・有機化学第二研究室を主催され、平成25年4月よりは、東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)主任研究員を兼任されました。また、平成24年度には、化学科長・化学専攻長として化学教室の運営にご尽力いただきました。まさに、化学教室・化学専攻の研究、教育、運営を牽引する若手教授としてご活躍されていましたが、平成28年4月より東京大学大学院理学系研究科化学専攻に異動されました。これまでの磯部先生のご尽力に重ねて感謝の意を表するとともに、益々のご発展をお祈り申し上げます。

その他にも、平成27年度は多くの教職員が栄転・着任されました。平成27年4月1日から平成28年3月31日までに採用、昇任、異動された方々は以下の通りです。

教授  福村 知昭 H27. 4. 1 付 採用 (無機固体物質化学研究室)

助教  寺内 毅 H27. 4. 1 付 採用 (学際基盤化学研究室)

助教  岡 大地 H27. 10. 1 付 採用 (無機固体物質化学研究室)


准教授  權 垠相 H27. 4. 1 付 昇任 (巨大分子解析研究センター)

准教授  石田 真太郎 H28. 2. 1 付 昇任 (合成・構造有機化学研究室)


助教  古山 渓行 H27. 10. 31付 辞職 金沢大学理工研究域物質化学系准教授へ

助教  一杉 俊平 H28. 3. 31付 辞職 東北大学AIMR助教へ

講師  田村 理 H28. 3. 31付 辞職 岩手医科大学薬学部准教授へ

准教授  Izabela Irena RZEZNICKA H28. 3. 31付 辞職 芝浦工業大学理学研究科教授へ

教授  磯部 寛之 H28. 3. 31付 辞職 東京大学教授へ

教授  福村 裕史 H28. 3. 31付 辞職 仙台高等専門学校校長へ


化学専攻事務室

主任  蓑輪 万希子 H27. 7. 1付 異動 金属材料研究所経理課経理係主任へ

主任  田中 宏子 H27. 7. 1付 異動 理学研究科物理系専攻事務室主任から

事務職員  河合 雅子 H28. 3. 31付 辞職


昨年度に引き続き、名誉教授の先生による一般雑誌会を平成28年1月7日に開催致しました。今年度は、講師として荻野博先生をお迎えし、「理学部化学教室の系譜」と題した講演をしていただきました。当日は、何人かの名誉教授の先生方にもお集りいただき、楽しいひとときとなりました。

青葉山北キャンパスの環境としては、平成27年12月6日に仙台市地下鉄東西線が開業し、キャンパスへのアクセスが格段に便利になりました。仙台駅から青葉山駅までわずか9分で、都市型キャンパスの利点も兼ね備えた魅力的なキャンパスとして新たなスタートを切ったことになります。

教育施策では、本年度も博士リーディングプログラム「マルチディメンジョン物質理 工学リーダー養成プログラム」と総長裁量経費「卓越した大学院拠点形成(分子系高次構造体化学国際教育研究拠点)」の助成を受け、大学院生教育に充てております。 理学研究科の大学院英語コース「先端理学学際コース(IGPAS)」、先端物質科学コース、大学の世界展開力強化事業(キャンパスアジアプログラム)という国際性豊かな教育環境も継続しており、多様な人材育成に努めています。

以上、化学教室の近況をご報告申し上げました。

今後も一層の発展に向けて、化学教室の構成員一同力を合わせて努力していく所存ですので、同窓会の皆様のご協力とご支援をお願い申し上げます。

末筆ながら、皆様の益々のご健康とご発展をお祈り申し上げます。

平成28年7月1日


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