同窓会本部より


東北化学同窓会会員の皆様へ


幹事  藤井 朱鳥


同窓会員の皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

平成27年3月2,3日に平成26年度の卒業研究発表会が行われ、3日夜には恒例の卒業祝賀会があり、本年度も学部学生65名、修士60名、博士23名が化学教室より学位を取得することが報告されました(平成26年9月修了者を含む)。東北化学同窓会は化学教室開講(明治44年)の12年後、大正12年に当時までの全卒業生と教職員の計120名をもって創立されましたが、本年度の卒業生が加わることにより、総会員数はついに5千名を越えることとなります。ここに至るまでの化学教室の発展に尽力された同窓会会員の皆様方に改めて深く感謝いたします。

東日本大震災により化学教室も甚大な被害を受けましたが、これに対する化学教室の大きな変化がこの1年間で多数ありました。合同C棟(免震棟)が理学研究科第3の新棟として平成26年秋についに完成し、無機化学、合成・構造有機化学、反応有機化学、有機化学第1、有機化学第2,有機分析化学の6研究室が同棟の6,7階に移動しました。これに伴い化学棟内の研究室配置も再編され、化学棟6−8階は再度の震災を避けるため、恒久的に無人化されることとなりました。化学棟では7,8階の一部で減床工事による建物重量の軽減を図ると共に、ブレースの追加工事により建物の更なる強靱化を行いました。また、耐震補強のための学生実験棟、物理・化学合同棟(物理C棟)の全面改修工事が震災復興による資材・労賃の高騰により大幅な遅れを来していましたが、こちらも平成26年夏に完了し、講義室、学生実験室、物理化学実験系3研究室(理論化学、有機物理化学、量子化学)も半年〜1年ぶりに旧居へ戻ることが出来ました。講義室、学生実験室は大きく機能が改善され(懸案であった空調、ドラフトも整備されました)、面目を新たにしています。耐震改修は片平キャンパスでも進んでおり、現在多元物質科学研究所の科研棟が改修に入っています。

この1年間は建物改修と引越で慌ただしいものとなっていましたが、化学教室の研究活動は陰りを見せることなく、本年度も多くの教員、在校生が様々な賞を受けられ、アクティビティの高さを示しています。

寂しいお知らせとしては、長年化学教室の発展に尽力されていました小林長夫先生が平成26年3月をもってご定年を迎えられました。また、片平キャンパス(多元物質科学研究所)では、研究と大学院教育に大きく貢献されていた齋藤正男先生、佐上 博先生がご定年を迎えられました。そして、40年にわたり化学教室の学生実験(ユーブング)をご担当いただいた学生実験室の佐々木伸樹先生がご定年を迎えられました。ご着任以降、優に2千名を越える化学教室の学部学生全員が佐々木先生にお世話になっており、佐々木先生のご貢献は化学教室の学部教育の歴史に刻まれるものと思います。

最後に、本年度の本部幹事を紹介させて頂きます。庶務幹事を小野寺恒明(多元物質科学研究所)、広報担当を加藤恵一(理化・錯体)、会計担当を一杉俊平(理化・有二)、幹事長を藤井朱鳥(理化・量子)が務めており、事務局は横林洋子さんにお願いしています。運営について至らぬ点が多々あると思いますが、お気づきの際にはどうか忌憚のないご意見をお寄せ頂けますようお願い申し上げます。

平成27年12月には待望の地下鉄東西線が開通し、青葉山には工学部体育館前に駅が出来ます。青葉山キャンパスへの交通アクセスが格段に改善され、またキャンパスの様相も次第に変化していくことと思います。時代と共に変わりゆく化学教室ですが、変わらぬご支援を同窓生の皆様にお願い致します。


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