化学教室便り


化学教室この一年


化学専攻長・学科長 岩本武明


 同窓会会員の皆様におかれましては,ますますご清祥のこととお慶び申し上げます.

本年度は岩本が化学科長および化学専攻長を務め、学科委員の林雄二郎教授とともに化学教室および化学専攻の運営に当たっております。

平成25年3月に、無機・分析化学講座、分析化学研究室の寺前紀夫先生がご退職になりました。長期的俯瞰的視点で化学教室、理学研究科、そして広く日本の化学の教育研究に長きにわたりご尽力いただきましたことに感謝の意を表したいと存じます。現在も客員研究員として研究に従事され、また平成25年4月からは日本分析化学会会長の要職につかれ、引き続き日本の化学の発展に尽力されています。

目まぐるしく変わる研究教育環境の中で、化学教室では世界に誇れる独創的な研究の推進、未来の日本の学術・科学技術を支える人材を育成する環境と体制づくりに努めております。今年度も多くの教職員が栄転・着任されました。今年度は無機・分析化学講座で西澤精一教授が准教授から昇任され新たに研究室を運営しています。

平成25年2月1日から26年1月31日までに採用や異動された方々は以下の通りです

助教 岡 壽崇 25.3.1付 採用

教授 寺前 紀夫 25.3.31付 定年退職

講師 LEAR, Martin James 25.3.31付 退職

講師 中西 和嘉 25.3.31付 辞職 物質・材料研究機構研究員へ

助教 徐 志愛 25.3.31付 辞職

化学専攻事務室
主任 佐々木 京子 25.3.31付 定年退職

教授 西澤 精一 25.4.1付 昇任 無機・分析化学講座准教授から

助教 大下慶次郎 25.4.1付 採用

助教 井口 弘章 25.4.1付 採用

助教 影澤 幸一 25.4.1付 採用

助教 中西 亮  25.4.1付 採用

化学専攻事務室
事務職員 渋谷 敦史 25.4.1付 異動 工学研究科へ

主任 加藤 真実 25.4.1付 異動 教育・学生支援部から

主任 丹藤 英樹 25.4.1付 異動 生物学科事務室から

助教 岩崎 浩太郎 25.9.1付 採用

准教授 盛田 伸一 25.12.1付 採用

准教授 LEAR, Martin James 26.1.1付 採用

化学教室では東北太平洋沖地震後の教育研究環境の復旧が進められております。これまでの化学教室便りでもお知らせがありました通り、免震構造を備えた新棟の建設も進んでおり、2014年夏に竣工となり、一部の研究室の移転が予定されております。また、化学棟の耐震性の向上を目的とした上層階減築整備のための準備が進んでおります。さらに、化学実験棟と物理化学系の居室・実験室のある物理・化学C棟の耐震補強工事が始まり今年の夏頃に完了する運びとなっております。この3月で東北太平洋沖地震から丁度3年となりますが、以上のような安全性向上を目指した環境整備が進められております。この環境整備は東北太平洋沖地震直後から福村先生が研究科長として陣頭指揮をとられて進められてきたものです。福村先生はこの3月で研究科長の任期満了となりますが、通常の研究科長業務に加えて、化学教室そして理学研究科の復旧復興への御尽力されたことに感謝の意を表したいと思います。

教育施策では、本年度も「卓越した大学院拠点形成支援補助金」の助成を継続して受けるとともに、新たに博士リーディングプログラム「マルチディメンジョン物質理工学リーダー養成プログラム」の助成を受け、大学院生教育に充てております。理学研究科の大学院英語コース「先端理学学際コース(IGPAS)」は今年度から定員が倍増され、研究教育の国際化が進められています。また、先端物質科学コース、大学の世界展開力強化事業(キャンパスアジアプログラム)という国際性豊かな教育環境も継続しており、多様な人材育成に努めています。

 以上、化学教室の近況をご報告申し上げました。

 今後も一層の発展に向けて、化学教室の構成員一同力を合わせて努力していく所存ですので、同窓会の皆様のご協力とご支援をお願い申し上げます。

 末筆ながら、皆様の益々のご健康とご発展をお祈り申し上げます。

平成26年3月11日


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