同窓会本部より


東北化学同窓会会員の皆様へ


本部幹事 豊田耕三


 東日本大震災から3年。被害の大きかったところではまだ仮設住宅での生活が続いており、震災の傷は癒えておりませんが、青葉山キャンパスでは福村理学研究科長のご尽力で、免震新棟建設、低層棟の耐震改修等、いろいろな面で復興・発展への道筋が見えてきました。同窓会会員の皆様にもひとかどならぬご協力を賜り、深く御礼申し上げます。工事の進捗状況は本誌でお知らせしていきますので、完成の暁には是非機会を見つけて青葉山へ足を運んでいただけたらと思っています。

 さて、まずは平成25年度の本部幹事と同窓会の活動状況を報告します。庶務幹事は山下修治(有機分析)、会計担当は一杉俊平(有機第二)、広報担当は井口弘章(錯体)、そして幹事長が豊田耕三(学際基盤)です。事務局は,引き続き横林洋子氏が非常勤職員として担当しております。会員数は平成26年3月末で、正会員4071名、特別会員128名となっています(逝去された方を除きます)。平成25年度は、同窓会活動として化学教室創立百周年の会報記念号の冊子またはCDを院生全員と会員の皆様にお配りしました。また例年のように、化学教室オープンキャンパスや卒業祝賀行事への支援を行っています。

                      

 青葉山キャンパス周辺では現在、様々な工事が行われています。地下鉄東西線(平成27年開業予定)ではキャンパス周辺に青葉山駅、川内駅、国際センター駅を建設中で、仙台駅からのアクセスが改善される予定です。ゴルフ場跡地には新キャンパスが造成中であり、農学部や片平キャンパスの一部地区が移転してくる予定です。化学教室関係では冒頭に述べたように現在、免震新棟の新築工事に加え、物理?化学合同棟(旧物理C棟)、化学系学生実験棟(化学B棟)、機器開発研修棟の改修工事を行っています。完成後には新棟に移転する研究室や物理?化学合同棟の研究室はもとより多くの講義室・実験室の研究・教育環境が一新される予定です。

建物だけではなく、授業関係でも大きな変化がありました。平成26年9月より化学科の留学生向け学部英語コースであるAdvanced Molecular Chemistry (AMC)コースの学生実験が始まりました。講義やテキストは英語ですが、日本人学生と同じテーマで一緒に実験しています。5月からは新しい実験室で実験を行い、平成27年10月には初めてのAMC卒業生として、大学院英語コースであるInternational Graduate Program for Advance Science (IGPAS)コース卒業生ともども同窓会メンバーになる予定です。このように化学教室の国際化・国際貢献も加速しています。同窓生の皆様もどこかで化学教室出身の外国人教員・学生・研究者と出会われるかもしれません。その際は是非宜しくお願い致します。

会員の皆様からのお便り・ご消息もいただいています。昨年11月には本会相談役 木羽敏泰先生(分析化学)が百歳のお誕生日を迎えられました。また残念ながら訃報も届いております。化学教室で教鞭をとられた安並正文先生、甲 千寿子先生が亡くなられました。小生はお二人の先生にたいへんお世話になっており、突然の訃報に残念至極の想いでした。亡くなられた同窓生の方々のご冥福をお祈り申し上げます。

以上のように国際化やIT化が進み、建物も授業も変わりつつある中、化学教室の皆さんが実験・研究に取り組む姿は基本的には変わっていないと感じております。末筆ながら、同窓会会員の皆様のご健康とご発展をお祈り申し上げます。


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